2006年11月の庭 No.2

HTローズのパパ・メイアンが咲きました。
金色の夕陽を背に輝くように。
バラのことは何も知らなかった頃に買い求めた
「アンズの庭」では古参のバラです。
HT以外のバラが
日本でも簡単に手に入るようになるに連れ
私の心も
HTからイングリッシュローズへそして原種、オールドローズへと
より愛着を深めるようになりましたが、
パパ・メイアンには今でも特別の敬意を払わずにいられません。
そのビロードのような深紅の花びらの色、金色の蕊、形、
そしてなによりも香り・・・。
「アンズの庭」に咲くようになってからの15年の間、
何度その咲き姿をため息をもって眺めたことでしょうか。

秋明菊の花はすっかり散りましたが、
まだこのかわいらしさで
「生きることは楽しいよ。」と言わんばかりです。

そして、サルビア・コクシネア。
秋が深まるに連れ、
その赤色も深みを増していきます。
何年前だったでしょう、
庭中がこのサルビア・コクシネアで埋め尽くされたのは。
「アンズの庭」が真っ赤に燃え上がるようでした。
まだ私が「アンズの庭」を
「なりゆきまかせの庭」と呼んでいた頃のことです。
今ほど庭の手入れに熱心でなかった頃のことで、
言い換えれば、
今以上に花たちの気分で庭が彩られていた頃のことです。
ある春はノースポールの白一色に覆われ、
ある夏はトレニアが波のように風に揺れ、
ある秋はサルビア・コクシネアが燃えるように咲き、
ある冬は整理を怠ったままのセージが
霜で凍りついて陽の光に輝いていました。



パパ・メイアン、2006年11月



パパ・メイアン、2006年11月



パパ・メイアン、2006年11月



秋明菊、2006年11月



サルビア・コクシネア、2006年11月



サルビア・コクシネア、2006年11月



サルビア・コクシネア、2006年11月



ロサ・カニナの実、2006年11月



バレリーナの実、2006年11月



スウィートアリッサム、2006年11月



アンヌマリー・ドゥ・モントラベルの花と実、2006年11月



セント・セシリア、2006年11月



セージ2種、2006年11月



セージ2種、2006年11月



スウィートアリッサムとヒメツルソバ、2006年11月


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