1日中雨と知りながら アンズの庭へ 降りしきる中 ユリの香りが 出迎える 「ああ、私を呼んだのは、あなただったのね。」 「そう、写真を撮るのに絶好ですもの。」 そう言って 雨の重みに身を任せ 気品高く 一層の香りを放つ 肌も露わに 妖艶な姿態を見せつける 時には これも私よと凄んでみせる そして 私の魂の奥深く その指先で触れる