それぞれの事情を抱えているが故に、
露地に咲いたままではカメラに収まらないバラを切り花にしました。
高い所に咲いているから。
盛りの美しさを逸したから。
他の植物の蔭になっているから。
虫食いだらけだから。
・・・・・・
そうしたバラたちを
ガラスのジョッキに活けました。
引き立て役に
スウィートアリッサムとユーフォルビアにも
協力願って。
私の意図を精一杯消し去って、
水に挿し・・・。
カメラを向ける私の心もいつもと同じで
露地の花を撮るかのように。
だって、「アンズの庭」では、
いつだって花たちが主役ですから。
というわけで、
至極あたりまえのことですが、
スウィートアリッサムやユーフォルビアが
思いがけずも写真の主役になったりもします。
思いがけなかったということは、
「引き立て役」という言葉、
これが私の思いこみに過ぎなかったということ。
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